~ 自己破産 ~ 自己破産で得られるメリット
自己破産という行為は、社会的に見て「無責任」とみなされます。
それは当然ですね。
借金を自分で作って、自分で払えないから帳消しにしてくれと頼むわけですから。
国が認めている制度とはいえ、相当顰蹙を買う行為であることは間違いありません。
もちろん、悪徳業者にだまされたなどというケースも多く、一概に自己責任とは限りません。
ただ、自分自身でも相当惨めな思いをしてしまう事には違いありません。
それでも尚、そういった制度を利用するのは、それによって得られるメリットがあるからです。
自己破産で得られるメリットは、当然ですが借金を払わなくて済むようになる、という点です。
免責という言葉を用いますが、この免責によって、自己破産が成り立っています。
また、自己破産の場合は所持している財産が債権者に分配されますが、全ての財産を失うわけではありません。
99万円までの現金、家財道具に関しては、手元に残す事ができます。
こういった財産は自由財産と呼ばれ、再出発の費用に充てられます。
自己破産のメリットは、他にもあります。
誰でもできるという点です。
それこそ、無職の人やフリーターでも可能です。
他の借金整理は安定した収入がないと厳しいですが、自己破産は誰でもできます。
また、支払いの一時停止及び取立ての禁止もメリットと言えるでしょう。
厳しい取立てで精神がおかしくなりそうな場合、自己破産を申し立てると、取立てが法律で禁止されます。
自己破産を申し立てている相手に対して取立てを行う事は、法律違反になるのです。
そのため、苦しい状況での一時しのぎという効果もあります。
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長い人生の中では、誰かにお金を借りなければいけない状況を経験することもあるでしょう。
問題は借りる相手です。
親や兄弟、親しい友人などであれば、通常、あまり深刻な事態に発展することはないでしょう。
しかし、消費者金融などの業者に借金をした場合は、返済が滞るとどんどん事態が悪化し、下手すると人生を狂わせてしまいます。
最近は安易にお金を借りられる方法が増えてきています。
キャッシングローンを始め、カードを使った安易なキャッシングなど・・・。
キャッシングの審査も年々甘くなってきています。
返済能力に若干疑問がある状態と判断しても、それを承知の上で融資する所も少なくありません。
そのような影響で、多額の借金を背負うことになった人がここ10年でかなり増えました。
悪徳業者に騙されたというケースは依然として多く存在します。
しかし一方、客観的に判断しても本人の無責任さが原因と思われるような状況で窮地に追いやられるケースが増えてきているのも事実です。
そんなケースに該当する人にとって、最後の望みは「自己破産」制度です。
自己破産とはどんな制度なのでしょうか?
簡単に言えば、債務者が返済能力を著しく失って、経済的に破綻し、もう支払い能力がない・・・と裁判所が判断した場合、債務者の財産全てを換価することで、借金の返済義務を免除するという制度です。
もっと簡潔に言えば、「ない袖は振れないので、もういいよ」という事です。
ただしその際、必要最低限の生活費・財産以外は全て没収されます。
そして、今後の生活も少なからず制限が加えられます。
とはいえ、自己破産をすれば借金が帳消しになるのは事実であり、制度を利用する事で、自殺などの最悪なケースを免れた人々も多くいます。
自己破産は、個人に対する救済措置として国が設けた制度なのです。
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